この書は2004年に発売されたものだが、神田氏の書籍は「あなたの会社が90日で儲かる!―感情マーケティングでお客をつかむ」など発売から10年経った今でも再販されるくらい、ビジネスに関する教科書の様な濃い思考を学ぶことが出来る。
本書は起業から会社がどう育っていくか、その中でどのような障害が立ちふさがるのか、その対処法などが中心なのだが、2011年の今読んでも思わず頷いてしまうような会社が破綻してしまう(特に中小企業)道筋を預言者かのごとく的確に示している。
なぜならこれを書いている私も経営側ではないが、かつてベンチャー企業で2度経営危機に陥った会社の真っ只中に居た経験があったからだ。
身を持って経験すると、本書に書いてあることがいくつも当てはまる点の何と多い事か。
しかも仕事と家庭という、関係ないようで密接に係わりあっている難題を2004年の時点で、日本でここまで明確に説明されているものがあっただろうか。
前回の堀江氏もよく発言しているが、情報を持つことによって未来は予測できるのだ。
情報自体には価値はさほどないが、一つ一つは何の関係も価値もないような情報でも、思考を働かせることによって、それが組み合わさり、色んなものが見える様になる。
勿論、行動があって情報は活きるわけだが。
DRMの本は昔のダンケネディやらジョンケープルス、ジョセフシュガーマンなどの本を読めば大体足りる、という人も多い。
良いものはいつの時代でも使える、基本は同じ、という事なのかもしれない。